株式会社アスカ・リサイクル文化社

アスカ・リサイクル文化社編集長「安藤根八」が日々の業務について語ります。

リサイクルショップと質屋について

大阪質屋協同組合会報『風』11・12月号が手元に届きました。特集記事として若手座談会「質屋の未来はどうなる・業界のええとこ、悪いとこ本音で語り合う・次世代を担う若手経営者が対談」という興味深い記事がありました。

その中で
「先輩同士が話されているのを聞くと『リサイクルショップとは一緒にされたくない』とリサイクルショップを見下しているところがありますよね。リサイクルショップの方が、マーケットも大きいかもしれないし、利益率も高いかもしれない、学ぶべきところはあると思います。それをハナから『真贋がわかっていない』とか、『相場が安い』などと言ってバカにしている。逆に、ライバルのビジネスモデルをもっと研究すべきではないでしょうか?イメージ創りを含めた宣伝方法とか接客方法とかね。自分達の殻にとじこもっているから、地金買取業者や異業種参入組にどんどんシェアを奪われるんですよ。」
という意見が載っていました。

今回の座談会に参加した若手の質屋の方は、多分30代で「青年部」の息子さんくらいの年代だと思います。
彼等は、リサイクルショップのみならず、他の参入業者に対して研究を怠らず、良いところは学んでいこうという姿勢を持っているようです。
しかしながら一方、リサイクルショップの経営者の方々は、逆にこれまでの現状に満足して、発展性がないような気が昨今してなりません。

リサイクルショップ、特にブランドの分野においても大阪の市場には関東勢の大手チェーン店が進出してきております。まだまだ、これからも大手が心斎橋や梅田に乗り出してくることは間違いありません。
そうした状況の中で、現在のリサイクルショップの経営者は前述の質屋さんの若手のようなフレキシブルな感覚を持っているのでしょうか。

この大阪質屋協同組合の会報誌『風』でも、ネットでの販売が最近落ち込んでいるとのコメントもありました。この数年、ネット天国といわれて、ネットで売上を伸ばしているショップが多数あります。それもカゲリが出てきているとなると、今後の方向性はどこにあるのかを見極めて行動しなければ、リサイクルショップの業界自体の壊滅につながりかねません。
会報の中には、
「でも、リサイクルショップの中には、『品物をかき集め、ニセモノも本物も分からず売りさばき、店の評判が落ちれば会社をたたんで場所をかえてまた同じことを繰り返す』というようなことをしている悪どいところもあるように聞いていますよ。我々質屋は2代目や3代目など、先祖からからの信用で商いをしてきているので、店の信用が落ちるのが一番怖いですから、あまり悪どい事は出来ませんね。」
とのコメントも寄せられています。

私は、リサイクル文化社大阪編集室を立ち上げて、来年で15年です。その間、「リサイクルショップガイド」を発行し、またメディアにも登場してきましたが、ずっと「業界の発展のためには、優良ショップが業界を発展させる。悪質な店舗を排斥すべし」と訴えてきました。

この数年は「ブランドリセール市」を主催して、優良ショップが参加してブランドリサイクル品をもっと身近なものにすることを目的として、コピー品を排撃する運動を展開してきました。来年は、もっともっと業界の発展と意識向上を目的としたセミナーなども開催していきたいと思っております。

この会報では、最後に、
「取り扱い品目の専門化はどうでしょうか?A店は時計専門、B店はバッグ専門、C店は着物専門、というように。あるいは、せっかくたくさんのブランド品が手元にあるので、レンタル業務をしてみてはどうでしょうか?レンタカーのように。」
「年に一度、大阪質屋組合主催の一般客向けバザーを開催して欲しいです。組合が主催する事によって、信用度も増し、質屋さんのアピールにも繋がると思います。」
と結んでいます。

質屋さんの若手経営者は、現在の厳しい状況に危機感を感じています。これからは、質屋さん自体も、もっともっとイメージアップを図っていくでしょう。リサイクルショップとしては、どう生き延びていくのか、これからの命題ではないでしょうか。
質屋さんは、リサイクルショップの良いところを取り入れるべきですし、リサイクルショップも質屋さんの素晴らしい部分を見習うべきだと思います。そうしていけば、リユース業界が発展していくことは間違いありません。リサイクルショップの経営者の方々にも、もっと危機感を持ってもらいたいのです。

私は来年から、リサイクルショップの経営者の方々にインタビューを行ない、このネットで「リサイクルの王国」という経営者探訪シリーズを行なっていきます。
今、リサイクルショップの経営者が何を考えているのか、どのように経営をしていこうというのか、それを探ることにより、もっともっとリサイクル・リユースの発展を模索していきたいと思っております。
(文中の質屋さんの若手のコメントは、大阪質屋協同組合の質屋業報『風』より抜粋させていただきました)


投稿者 : 2007年12月20日 19:44

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